2007年02月05日
_ 専門用語、日本語、英語
関数空間上の写像のことを英語でoperatorと呼び、数学ではこれは普通「作用素」と訳します。 で物理ではこれは「演算子」と呼びます。同じ意味の英単語が分野で別の日本語が 割当てられてしまっているわけです。
逆の現象もあって幾何学にはbundleとよばれるものがあります(通常は頭に何か付けて fiber-bundleとかvector-bandleというように使われます)。 多様体(曲面や曲線の一般化)上にのっかるある種の構造のことです。 で、これは日本語では「束」と呼ばれます。ファイバー束 とかベクトル束などという用語もあります。 で、計算機方面でlatticeというものがありまして、これも「束」と呼ばれます。 こちらはある条件を満たす半順序集合のことで、まったく別のものです。 別の英語に同じ日本語が割当てられてしまっています。
別の話でlatticeという単語には「座標が整数になる点全体」くらいの 別の意味があります。こちらは日本語では「格子」と呼ばれます。 そういう点は「格子点」です。
別に結論があるわけではありませんが 専門外の分野を覗いているとこういう点でひっかかったりしますねえ、ということで。